

図31 開放サイクル又は再生サイクルガスタービン原理図
た高圧高温のガスが、ガスタービンの羽根にぶつかり、ガスが膨張するとともに、ガスタービンには機械的仕事をする。この膨張ガスは排気ガスとして大気に放出される。この場合、空気圧縮機はガスタービンの軸に直結されているので、ガスタービンの有効出力は、圧縮機に必要な動力(普通半分以下)を差し引いた残りの動力である。ガスタービンの熱効率を高めるために、排気ガスを直接大気に放出しないで、熱交換器をとおして、燃焼室に入る空気を予熱して大気へ放出する方法(図31の点線の部分)又はこの予熱した空気を、更に、冷却して圧縮機へ入れる方法等がある。前者を開放再生サイクルガスタービンといい、後者を密閉サイクルガスタービンどいう。 熱効率は20%前後である。これが上らない理由はタービンヘの入口のガス温度がタービン羽根の耐熱材料の700℃前後に押えられているためと、圧縮機の効率が上らないためであるといわれている。 3・4・5 電気推進装置 プロペラの推進軸を駆動する原動機として電動機を使用するための一連の装置をいう。 この歴史は古く、1886年ドイツにおいて、120Ahの電池を電源とし、5PSの直流電動機を原動機として、小舟を毎時11?の速度を得て運航したことに始まる。その後大型客船,作業船等に採用されている。 電気推進装置は使用する電動機が直流か交流かによって、直流電気推進方式又は交流電気推進方式とに大別され、また、その電源を供給する専用の発電機を駆動する原動機が、ディーゼル機関、蒸気タービン機関又はガスタービン機関のいずれかによって、それぞれディーゼル○○電気推進、蒸気タービン○○電気推進又はガスタービン○○電気推進という。 注:○○は交流又は直流 ここでは直流電気推進方式と交流電気推進方式の簡単な装置について述べる。
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